神戸のいろんな話

神戸殺人事件(内田康夫)のレビュー|ニセ神戸弁が気になる‥

神戸殺人事件 感想

内田康夫の浅見光彦シリーズ・『神戸殺人事件』を再読しました。

浅見光彦シリーズにありがちですが、真犯人も話の筋もきれいさっぱり忘れていたので初読と同じ感覚ですw。

ネタバレしないようにレビューしたつもりですが、漏れちゃってたらごめんなさい。

神戸殺人事件の3行あらすじ

神戸殺人事件のあらすじを3行でまとめるとこんな感じ。

神戸殺人事件の3行あらすじ
  1. 源義経の鵯越伝説を追って神戸に来た浅見光彦
  2. 芦屋の旧家と暴力団と尾形光琳の屏風にかかわる殺人事件に遭遇
  3. ご令嬢を救うために活躍?するお話

神戸殺人事件の感想

うーん…。私がamazonレビューに投稿するなら☆2つくらいですね。

地元だからか、細かいことが気になってつい辛口になってしまいます。

ストーリー以外で気になりすぎた点

  1. 神戸弁が怪しすぎる
  2. 神戸の街を『危険』と強調しすぎ

旅情ムードを出すために登場人物に神戸弁を喋らせています。が、この神戸弁が怪しすぎる関西弁。

気になりすぎて、最初から最後までストーリーに集中できませんでした。

もちろん「これが神戸弁!」という言葉はないし、人や地域によって色々な関西弁が混じっているのが普通だけど、あまりにも違和感がありすぎでした。

良家の40代の奥様が「あんじょうやりますよって」とか、大学生の女の子が「そうかて・・」なんて言葉遣いしないと思う。

まあこの作品自体30年以上前に書かれたものだから、全体的に「古い」雰囲気が漂っているんでしょうね。

それから、

確かに神戸は指定暴力団の本拠地で、抗争なんかのニュースは今も飛び交っています。

けどね、

日本の悪の総本山のような集団がここにはあるのだ

神戸のきらめくような都市美は、さながら悪魔のつくり笑いのような気さえしてくる

ここは東京ではなく、神戸なのです

『神戸殺人事件』より引用

( ゚Д゚)…

‥すごく悪意を感じるのは私だけ?

神戸を危険極まりない街みたいに描写しないで欲しいな~。神戸は世界でも屈指の安全な国『日本』のスタンダードな政令都市ですよ。

神戸が危険というなら、都市の規模が桁違いなだけ東京の方が危険度も高いと思う。

というか、日本中どこへ行っても浅見光彦が『災い』を連れ歩いてるんですけどね~。コナン君の先輩かw。

というわけで、フツーに日常生活をしている限り、神戸は危険な街ではありませんのでご安心ください。

ストーリーで気になった点(ネタバレになるかも)

  1. 鵯越伝説を結論つけるのは?
  2. 浅見光彦何もしてないのでは?
  3. ストーリーの細かい点が回収できてない

浅見光彦が「旅と歴史」の取材で神戸に来たのは、義経の「鵯越の逆落とし」の謎を解明するためです。

一の谷と鵯越はかなり離れているので、鵯越を逆落とししても一の谷へはたどり着かない。

昔から研究者の中で議論され続けている話題ですが、神戸殺人事件の中では次のように結論つけられています。

義経は一の谷の場所を勘違いしていた。平家は一の谷ではなく、鵯越直下の和田岬の入り江に陣をしいていた。

なかなか説得力のある魅力的な説ですね。

梅村伸雄氏のこちらの書籍を参考にしたようです。(amazonでも画像がなかった‥)↓


そして、作中にでてくる松村明男の経歴は梅村氏を参考にしていますね。

面白い説ではあるけれど、多分、内田康夫が「なるほど!」と思ったのでしょうけど、『これが真相!』と浅見光彦に語らせるのはいかがなものか‥と、地元民としては思いました。

それから、この事件では浅見光彦の役どころが極めて?です。事件解決になーんにも貢献していません。むしろ引っ掻き回しているだけ。

小野田家を救うと言いながら、結局救ったのは小野田家の中の人達です。

ただただ浅見光彦の好奇心を満たすために事件が展開していく感じが不愉快でさえありました。

そして、重要人物の意外な関係性が終盤に判明しますが「だから何?」とポカーンとしてしまう始末。

伏線もないから回収もない、終盤になって思いついただけ?

そんな雑さが何か所か気になりました。

神戸殺人事件に登場する観光スポット

作中に出てきた神戸の観光スポットを紹介しますね。ネタバレには気をつけてきましたが、ここからはネタバレありなので注意!

布引の滝(もろネタバレあり)

作中では色々なドラマの舞台になります。謎のメモ『赤い寺、白い犬』も布引の滝あたりを指します。

『赤い寺』は大圓山徳光院の布引山弁財天で実在します。

『白い犬』は栄進製作所の社員寮の飼い犬ですが、その会社はもちろんフィクション。それらしい洋館も布引の滝付近にはみあたりません。

が、内田康夫が神戸に取材に訪れた時に「白い犬にパンをやる老夫婦」と実際に遭遇したそうですよ。

どこなのかは不明ですが。

宮水コーヒー

宮水でいれたコーヒー屋さんはおそらく『にしむら珈琲店』だと思います。神戸の老舗で店舗もたくさんあります。

ちょっとお高めですが、神戸っ子なら一度くらいは飲んだことあるのでは‥。

クラウンプラザホテル(旧・新オリエンタルホテル)

浅見光彦が滞在したホテル。新神戸駅のすぐ近くにある特徴的な形のホテルです。

10年近く前に経営が代わり『クラウンホテル』に名称変更していますが、いまでも「オリエンタルホテル」って呼んでしまいますね。

神戸を訪れた芸能人や有名人がよく使うホテルです。

結構お高めのホテルなのに、ルポライターの浅見光彦が1週間も滞在するのがとても不思議w。

ホテルオークラ

貴恵と浅見光彦が密会?したホテル。メリケンパークの近くで神戸を代表するホテルのひとつ。

呑吐ダム

作中で美術商の遺体が発見されたダム。神戸と三木の市境にあるダムで衝原湖(つくはらこ)という名前もあります。

結構よくいく場所です(^^)

神戸殺人事件のレビューまとめ

内田康夫の作品は何作も読んでますが、私の評価では『神戸殺人事件』はかなり低ランクかも‥。

物語性も推理性も登場人物の魅力度もイマイチでした。

でも冒頭にも書いた通り、地元民ならではの辛口評価なのかもしれません。