北区の伝説

神戸の怖い話『牛女』伝説を徹底的に掘ってみた!|神戸の伝説

神戸の怖い話はなぜか「牛女」なるものが付きまといます。

顔が牛で体が女性だったり、顔は人間の人面牛だったり形態もさまざま。

この記事では牛女関連で私が調べまくったことをまとめています。

よろしかったらお付き合いくださいませ。

牛女のインスタ版紙芝居

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神戸の怪談のエース『六甲山の牛女』

神戸に住んでいる30~40代以上の大半の人は『六甲山の牛女』を知っていると思います。

あのユネスコ会館と同じくらい有名な話です。

ユネスコ 
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六甲山は今もライダーが多いですが、1980年代はバイクブームで今とは比にならないくらいの「走り屋」が集まってました。

六甲山に二輪車の通行規制区域が多いのはその時の名残りだと言われています。

その「走り屋」達に語り継がれていたのがこちら↓

バイクで峠を攻めていると身体が牛で顔が女の「牛女」にぶっちぎられた

この話は亜種がたくさんあります。

  • 四つん這いの老婆にぶっちぎられた(ターボ婆ァと称される)
  • 4歳位の男の子にぶっちぎられた(これは少し怖い)
  • 六甲おろし(※)した女にぶっちぎられた(自業自得だ)

いずれにせよ「ぶっちぎられた」話なのは、「走り屋」御用達の怪談だからでしょうか。まあ、怖い話というよりか笑い話の一種のような気もしますが。

ただ、「牛女」ってなんだ?

阪神間には「牛女」に関する都市伝説がたくさんあり、特に西宮あたりに多く語られています。

いくつか紹介しますね。

※六甲おろしとは?

ナンパした女性を車に乗せて、劣情に応じないと六甲山のどこかで車から降ろす鬼畜非道な行為。

もちろん阪神タイガースの応援歌とかけている。

よく耳にした話だが、都市伝説化しているので被害女性がどれだけいるかは定かではない。

西宮界隈の牛女伝説

1.戦火の西宮で座敷牢に幽閉された牛首女伝説

肉牛を扱う畜産業で成功した家が西宮に大きな屋敷を構えていました。

その屋敷には『座敷牢』があり、そこの娘がずっと閉じ込められているという噂が囁かれていました。

そして、その娘は身体の一部が「牛」なのだとも噂されていました。

1945年(昭和20年)6月5日の神戸大空襲では西宮市も被害を受けて、その屋敷も焼けてしまいました。

それから数か月後の終戦の頃、屋敷の焼け跡近くで、頭部は牛、身体は娘の振袖を着た牛女が多くの人に目撃されたのです。

この話は当時の新聞にも載ったそうですが、どの新聞にどんなふうに載ったのかはわかりません。

結構調べたのに出てこなかった‥。

ご存知の方がいらっしゃたら、ぜひぜひ教えてくださいませ。(切望)

2.空襲後に伝説の祠に出現!犬の死体を食む牛人間

これも1945年(昭和20年)6月5日の神戸大空襲後のお話です。

西宮には甲山というこんもりした山があります。

甲山にはある『祠』がありました。

言い伝えでは、大昔に誰かが半身が獣で半身が人間の妖怪を退治して封じ込めたのがこの祠ですが、大戦当時にはもうなかったとか。

6月5日の空襲後、その祠があった辺りでこんな目撃談が出たのです。

顔が牛、体が人間のナニモノかが血塗れで犬の死骸を食んでいた!

座敷牢の牛女が逃げ出したんでしょうか。

それとも別の牛人間?

小松左京の『くだんのはは』

小説家の小松左京が『くだんのはは』という小説を発表しています。

これは西宮の幽閉された牛女の伝説をもとに書いた不気味な話で、大きなお屋敷や座敷牢、少女の身体(振袖)に牛の顔‥などのディティールはそっくりですが、舞台は西宮ではなく芦屋です。

そして牛女に『予言者』のキャラをかぶせています。

小説のタイトルに使われている『くだん』とは江戸時代から有名になった人面牛の『予言をする』妖怪です。

↓こんなの(なんか歌舞伎みたい)

くだん 件 妖怪 人面牛

これは身体が牛で顔が人間なので、西宮に伝わる牛女や『くだんのはは』に出てくる牛女とは逆ですね。

どっちかというと顔が人間の方が怖い気がする。

『くだんのはは』の中の牛女は、振袖をきた牛なので人語を喋るのは難しいと思うのだけど、空襲でやられる場所や終戦の予言を的確にしています。

江戸時代の妖怪『くだん』は西日本を中心に語られてはいるけど、阪神間限定での言い伝えではありません。

小松左京は西宮に伝わる牛女の都市伝説と江戸時代から伝わる件の伝説をうまく融合させたのでしょうか。

牛女伝説に翻弄された鷲林寺

話は少し変わって、甲山に鷲林寺というお寺があります。

1980年代、ある週刊誌の記事により『牛女の本拠地』とされてしまい、キモだめしの若者達が押し寄せるという災難に襲われました。

住職の機転で「牛女さんは引っ越しました」という看板を立てると、その騒ぎが沈静化した‥らしいです。

( ゚Д゚)‥

でも、せっかく騒ぎが治まったのに1999年に某テレビ局に騙されて「化け物寺」みたいなイメージをふたたび植え付けられたという悲劇も。

これらは鷲林寺の住職様が書いたブログで読めます。

興味があればどうぞ♪

http://www5b.biglobe.ne.jp/~jurinji/ushionnadensetsu.html

かなり面白いのでおススメ。

鷲林寺は牛女とは別の由緒正しき伝説の宝庫みたいなので、近いうちに足を運びたいと思ってます。

もちろんひっそりとご迷惑をかけずに取材させていただきます。

震災時に出現した件(くだん)伝説

さて、人面牛の方の『くだん』は阪神大震災や東北大震災の際に目撃談が語られています。

阪神大震災のときも救出活動に当たっていた自衛隊員が、崩壊した街中にたたずむ「件」を目撃した。

東日本大震災時、黒い和服をきた牛の顔の女を目撃した。

 exciteニュースより引用

また『新耳袋』第5夜でもこんな話が紹介されています。

『阪神大震災のときに牛の顔をした赤い服の女たちが群れで霧の中を歩いているのを見た』

予言というよりも凶事があったときに現れるんですかねぇ。

でも、震災時の目撃談は『顔が牛で体が人間』バージョンですよね。本家のくだんとは違うような気がします。

この新耳袋、かなり読み応えありです。

小松左京の『くだんのはは』も漫画化されて特別収録されています。石ノ森章太郎の漫画化作品より絵が好きです。

U-Nextに入会するとほぼ無料で読めますよ~。

1か月の無料期間中でもポイントが付与されるので、そのポイントでブックを購入して無料期間中に解約すれば完璧!(差額の46円はかかるかも‥)

見放題の動画もかなりたくさんあるので1か月楽しめまくります。

おすすめの映画はシンゴジラw

病気の牛が件(くだん)伝説のもとになった?

岡山を中心とした中国地方には「アカバネ病」という牛の病気があります。

生まれた子牛が奇形になる確率が高く、その中には人間のような顔をして生まれた子牛もいたのかもしれません。

『くだんのミイラ』なるものも存在します。

レントゲン検査で、よくある「つくりもの」とは違うと判明しているそう。(つなぎ目とかがないという意味で)

奇形で産まれた子牛をミイラにしたのでしょうか。

くだん伝説は西日本を中心に広がっているので、アカバネ病に侵された牛がもとになったという説もまあまあ説得力がありますよね。

カレーや肉じゃがのお肉は牛?豚?

突然ですが、あなたのお家のカレーのお肉は牛肉?それとも豚肉?

もちろんチキンカレーやシーフードカレー派もいるだろうけど、神戸では牛肉がポピュラーだと思います。

肉じゃがもシャブシャブもちろん牛肉が優勢。

これが関東に行くと、カレーも肉じゃがも豚肉が優勢になるそうですね。

西日本では牛肉文化が色濃く伝わっています。

もしかしたら、西日本に多い牛系の伝説(くだん伝説や牛女伝説)にも何らかの関わりがあるのかもしれませんね。

【最恐都市伝説】牛の首

ついでなので、一時私の心を虜にした怪談「牛の首」についても語らせてください。

「牛の首」の怪談は、みんなが知っていて『恐ろしすぎて語ることも出来ない最恐のお話』とされているけど、実のところその内容を知っているのは誰一人としていない‥というトリックめいた都市伝説です。

多分ですが、日本全国知っている人は知っている都市伝説のモチーフで阪神間で特別囁かれている都市伝説ではありません。

小松左京のショートストーリーで「牛の首」そのものズバリの話がありますが、これも「くだんのはは」同様、すでに伝わっている噂を元に書いたものらしいです。

↓「くだんのはは」と「牛の首」が両方収録されています。


天保の大飢饉のときに、飢えのあまりに人間同士が共食いする悲惨な話が伝わっています。

人間を食料として殺戮するのに気がひけたのか、牛の首の被り物を人間にかぶせて「牛狩り」として人間を狩っていった胸糞悪い話が「牛の首」の話の元だとも言われていますが、真相は定かではありません。

神戸の牛女伝説まとめ

神戸や近辺に伝わる「牛女」伝説を調べられるだけ調べてみました。

でも結局、西宮で幽閉されていた「牛女」の真相もわかりませんし、どうして牛女伝説が神戸に色濃く伝わっているかも分かりませんでした。

歴史的なナニかがあるのか、それともただの伝説が都市伝説に変化していったのか、これからも追跡してみるつもりです。

新耳袋の著者みたいに牛女に憑りつかれてるかも‥